大和市民活動センター

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大和市民活動センター・フォーラム

〜見つけよう 地域課題 創ろう 新しいコミュニティ〜

11月4日(土)に勤労福祉会館で行われた大和市民活動センター・フォーラムの内容(概要)をお伝えします。

※当日の模様は写真でご覧下さい

2006年11月4日(土) 大和市民活動センター・フォーラム

会場:大和市勤労福祉会館 3階ホール

 

「見つけよう地域課題 創ろう新しいコミュニティ〜団塊世代が先輩たちに学ぶ市民活動「次は私たちの出番!」〜

第1部 基調講演−「地域社会が抱える課題と市民活動」

NPOフュージョン長池理事長 富永一夫氏

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●自己紹介:スウェーデンの企業「日本テトラパック」に21年間勤める。スウェーデンの人々の暮らしに接し、日本人の働き方・暮らし方に疑問を持つ。

会社勤めであったときは、企業人でなくなったときに、何の役にも立たないのではないかという恐怖心を抱くようになり、自分の人生を見直してみようと思い始める。
そこで本物の豊かさを求め、会社を退職。市民活動を始めることとなった。

●コミュニティの定義は7つ。

  1.  0番目「家族のコミュニティ」
  2.  1番目「ご近所コミュニティ」
  3.  2番目「助け合いコミュニティ」
  4.  3番目「生活圏コミュニティ」
  5.  4番目「近隣都市コミュニティ」
  6.  5番目「日本列島コミュニティ」
  7.  6番目「国連東アジアコミュニティ」

●0番目
「家族のコミュニティ」とは自分と家族のコミュニティ。夫婦こそが究極の協働パートナーである。夫婦も子どもともコミュニケーションをとる 努力が必要。
家族は原点であるのだから、これがないと自分の人生にとって不幸である。

 

●1番目
「ご近所コミュニティ」とは「向こう三軒両隣りコミュニティ」。お隣同士で挨拶ができる関係づくり。私の場合はまず、団地管理組合の理事に就任することから始めた。そして、「修繕委員会」「コミュニティ委員会」を発足。コミュニティ委員会で映画上映会をしたきっかけにより、地元住民を巻き込んで、皆、仲良く活動をしようと「ぽんぽこ運動」を開始。地域活動へと変化させていった。

・ボランティアというのは「いい加減がよき加減」。あんまり企画を一生懸命やりすぎると疲れてしまうので、最後の場面できちんとできればいい

・理事長だから、委員長だからといって偉いわけではない。強引なことを言い始めると無視されるのが地域社会。きちんとお世話係ができて、フォローができる人が信用される。

 

●2番目
「助け合いコミュニティ」とは徒歩圏内で、顔の見える環境を作るコミュニティ。「ご近所コミュニティ」からさらに広がったコミュニティである。6つの団地を2ヶ月に一回ずつお邪魔して挨拶をすることから始めた。そして「連絡協議会」、「ぽんぽこ祭り」の開催など、地域の皆が集まれる状況を作っていった。

・小学校区が最小単位。この単位でコミュニティ作りができたらいいのではないかとずっと提案をしてきている。

・多様な人材が必要。地域に友だちがいて、群れて皆で秩序を作って、生活をしている「たぬき族」。鳥瞰してあまり現実世界と関係がないところで論議をしている「トリ族」。そして、足を広げて頭を下げるとたぬきと目線を合わせて物が言え、足を揃えて首を高くすると木に止まっているトリとも話ができる「キリン族」。こうした人々が揃ってこそ活動が広がっていく。

 

●3番目
「生活圏コミュニティ」とは日常的にお買い物をするコミュニティ。

多摩ニュータウン全体・人口約20万人の地域。

・多摩ニュータウンは多摩市、稲城市、八王子市、町田市をまたぐ土地柄。各市と仲良くしていくために新たなNPO法人の設立へとつながっている。

 

●4番目
「近隣都市交流コミュニティ」とは「生活圏コミュニティ」の外を飛び出して近隣都市の人々と交流するコミュニティ。地域活動の成果が近隣都市の人との交流を促進する形となり、今回も大和市に呼ばれたように、各地での交流が進んでいる。

・常に新しい情報というのは人の中にあって、交流の中から発せられる。

 

●5番目
「日本列島コミュニティ」。全国各地からの訪問取材や講演依頼が来るようになって、昨年は約150回。

 

●6番目
「国連東アジアコミュニティ」。国連アジア太平洋経済社会委員会から呼ばれ、高齢化問題についての円卓会議に参加。そこで、「ソーシャル・インクルージョン」という言葉が出た。行政だけでなく、企業だけでもなく、NPOだけでもなく、市民だけでもなく、皆で協力し合って助け合って、地域で高齢化問題を包括的にやろうよとなった。

 

●個人を中心に同心円的に活動をしていったら、そこで抱える問題というのは国際社会に通じるものであった。その大きなキャパシティの中で、自分はどのあたりに存在したらいいのか。現在、心地いいところを見出していただければいいと思う。

 

 

第2部 パネルディスカッション   “市民活動の取り組み・課題・改善など”
パネラー   飯塚栄子氏:引地川かわくだり実行委員会
        石原啓子氏:ワーカーズコレクティブ想
        大瀧昭徳氏:渋谷西市民自治区事務局
        岡島順子氏:共育ちプラザ〜まんまの自分

アドバイザー 富永一夫氏(第1部講演の方) 
司会進行   関根孝子:大和市民活動センター協働の拠点運営委員会副会長

 

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---------------------------------------- < 概   要 > ----------------------------------------

●自己紹介

 

・大和市渋谷西地区、8千世帯、人口2万1千人のところに住んでいる。
昭和12年生まれ69歳。昭和58年に地区社協の理事に就任。
それが地域の活動に参加するきっかけになった。

そして、渋谷西地区が今年(平成18年)8月1日に大和市のモデル地区と指定を受け、9月30日に空き店舗を利用した拠点をオープン。
地域に暮らす人たちの話し合う場の提供を目指している。

 

・10月18日に私たちの活動は満18歳の誕生日を迎えた。まだヘルパーという名が知られていないころ、「高齢化を考える大和市民の会」という会からスタート。

大和市の福祉を調べると、自分たちの老後に不安を覚えた。
そして自分たちが受けたいサービスを主に考え、それはタイミングが第一であると考えた。

・主婦の力は大きく、「やさしい気持ち」「ボランティアでもいいやという気持ち」が活動の原動力となっている。

・現在、大和市を4つのブロックに分けて、月200人くらいのワーカーが働いている。
神奈川のNPOとしては大きなほう。なりたくてなったわけではなく、利用者の皆様に引っ張っていただいたと思う。

 

・今58歳。まさに団塊の世代。
16年前(1990年)に自分の子どもが不登校になったのをきっかけに、「こども地球クラブ」という不登校の子どもの居場所作りを始めた。


・現在は「共育ちプラザ〜まんまの自分」という乳幼児から大人までの居場所を立ち上げ、活動を進めている。
生涯学習センターや大和市立渋谷中学校の学校開放スペースで居場所を作っている。

・また、引きこもりの青年たちが自分らしい生き方を見出せるよう、ホームページなどの制作研修を行い、稼ぎながら社会体験を重ねて社会につながっていく、
その通過点としてやまとの力社を立ち上げている

・自分の暮らすマンションでは、高齢化が進んでいることから、そこでも顔の見える関係を作っていくために「いきいきサロン」を開催。

・大和市立渋谷中・学校開放スペースでは「まんま」も入った「渋谷きんりん未来の会」が管理運営し、子どもを中心とした地域の居場所を作っている。
・居場所作りはまちづくりだと思っている。

 

・環境の部門ということでこのパネルディスカッションに参加。「引地川かわくだり実行委員会」、それから発生してできた「ハグロトンボ調査隊」を行っている。
・団塊の世代の皆さんの眠ってしまったり、封印されてしまった少年の心とか、子どもの心を解き放つために、今日(ここに)来たのではないかと思ってい・17年前はどぶ川のように汚かった引地川をきれいにしたいという思いから始めた。そのために最初「引地川かわくだり」というイベントを開催。それ以降毎年、かわくだりのイベントを続けている。
・川の環境がよくなってきたことで羽黒トンボが復活。その調査にも乗り出す。
・今、引地川はきれいな清流を取り戻し、子どもも一緒に遊べる川になりつつある。

 

●活動の課題

・市民の方々には広報活動を通して認知していただくこと。そのためには行政トレンドを素早くキャッチして回覧等で知らしめていく。
・これまで地域は、縦割りからくる情報の連携不足から情報の発信、共有化などパートナーシップを強めることが大切。
・平成17年に20数団体代表で話し合ったワークショップで抽出された、これから進めたいもの。「まちの課題を解決する事業「まちの資源を生かす事業」「新しい人材を育てる事業」「自主財源を確保する事業」「広報紙の発行、ホームページの充実」を進めていく。

 

・介護保険が始まった当初はワーカーのなり手が多かったが、このごろ人気がなくなっているのか、ワーカーの人手不足があげられる。
・介護保険とは別に独自事業で「助け合い」というものを行っているが、介護保険でサービス時間が削られてしまっているために、「助け合い」のほうへ連絡をしてくるSOSの件数が多くなってきている。これはいいのか悪いのか。
・しかし、私たちの会は助け合うことを目的に始めたので、アップアップしながらも対応している。

 

・課題は2つ。一つは、引きこもりの青年たちへの伴走的支援をするとき、助けられたほうも自分なりの持っているもので他を助けていく、そういった地域社会での相互助け合いの循環をどう作っていくかということ。
・もう一つは、「共育ちプラザ〜まんまの自分」では会費等を一切受け取っていない。バザーなどで資金を作ってきたが、底をついた。これから資金をどう作っていくか、またそれを地域へ還元していく。その資金の循環を考えていかなければと思っている。

 

・川もキレイになり羽黒トンボも戻ってきて、夢は一杯でやりたいことも一杯。しかし、資金調達というのは難しい。
・あと、やはり人。川に入ることが楽しいと集まってくれる人。また、ハグロトンボ調査隊に子どもをぜひとも巻き込んでいきたいと思っているが、どうやって巻き込んでいくか課題となっている。

 

●課題への対応(お金の集め方、人の集め方など)

 

・市民自治区については、行政からの助成と、一割は自治会から一世帯10円集めている。
・またお金ではなく、地域の方々や商店から機材等の協力などをお願いして活動も予定通りスタートすることができた。
・組織の縦割りの部分で、各団体と各行政のつながりがよく見えず。そのために「よろず相談所」を作ってコーディネートできればいいと思っている

 

・介護保険のことには触れたくないけれど、この制度のお陰で常勤者30人の給料が払えているので感謝している。独自事業の「助け合い」ではこんなことはできない。
・そういう意味では私たちの団体が困っていない。
・ワーカーズ・コレクティヴというのは働く人が出資して運営をする、協同組合みたいな形のもの。
あまり利益を求めずやっていきたいと思っているが、介護保険がスタートし、ワーカー希望の中には違う思いを持っている人もいる。

 

『参加者の発言
・韓国でも同じ資金調達の問題がある。その解決方法として、スーパーのポイントを自分の支援したい団体に与えるという方法があった。
・また、住民税の1%を自分の支援したい団体を指名して、そこへ出すという方法が出てくるのではないかと思う。

 

・「会費制はどうか」という話が出たが、ゴミ拾いをする人から会費を取るというのもそぐわないのではないかということで、今年度「サポート隊」というのにトライしてみた。
・「活動はできないけれど…」という方々にも声をかけて、お金を出すというサポートをしていただくということです。

 

・イーエルダーさんからPCをいただいたり、社協から助成金をいただいたりと、お金がないわけではない。
また、地域の方々から無料で講師をしてもらうなど、社会資源としての金、人材、技術、知恵で支えられている。
・生きた形でお金を含めた社会資源を還流させていくことを考えている。
・狭い意味での「ただお金を取っていく」という時代ではないのではないかと思っている。

 

・NPO法人を作って、これだけのことをやりたいと言って「一口10万円から5年間貸与」ということをお願いし、390万円を集めて立ち上げたということがある。結果的には3年数ヶ月で完済することができた。
・「ニュータウン縁卓会議」というものを開催したが、そのとき企業人に「1万円の支援金(領収証つき)を」と言ったら、なんと30数万円集まった。
宿泊費、会場費、宴会費、速記も入れて全部プラスマイナスゼロになった。
・「かわら版」の一番下に15ミリ幅の広告欄を作っている。名前を出してもらっているところに月々1万円。
年間12万円を消費税つきで4月に先取りしている。「自分も企業市民である」「大和市民である」という法人にぜひとも応援してもらったらいいと思う。
・飲料メーカーとの付き合いがあったので、メーカーに頼んでサンプルみたいな商品をよこしてもらう。そして、ただ配るのではなく、100円のものを50円で配るということをする。50%の資金回収をし、それを寄付金といっている。物によって寄付されたものの価値を、お金の価値に物々交換するという手法。
・体験学習教室で子どもたちの工作教室を行うが、そこで、子どもたちに受益者カンパとして100円カンパをお願いする。お金を払っているとなると子どもも一生懸命になる。
・お金をさまざまに集めているが、ここまでくるには時間がかかる。しかし、一番の地域のスポンサーは手弁当で頑張ってくれている地域住民。そうすると地域に愛されているということでスポンサーに行政がなってくれて下支えをしてくれる。
すると「信用力のあるNPO法人」ということで企業も支援してくれる。
・行政+企業+市民力。その足し算で、資金不足を乗り越えていく手法があるのではないかと思う。

 

●市民活動を続けていく皆さんへのメッセージ

 

・アクティブシニアの活躍が著しい。そういう人たちの活動場面を視覚的に訴えて、これからボランティアをやってみたい、ボランティアってどういうことをするのか、活動事例集(写真等)を提示して伝えていきたい。
・団塊の世代は企業人であるから、企業でやってこられたことをうかがい、できることをこちらから提案していきたい。
・地域とのお付き合いの部分は奥様が強いので、夫婦で一緒に地域の活動に参加することで共通の話題と新しい生きがいに挑戦していただきたい。

 

・大瀧さんの奥様を巻き込むというのは大賛成。多いにやるべきです。
・うちの事務所では健康体操を始めたが、その中で見えてきたことに、皆サロンを欲しがっているということ。なので、サロンを作りたいと夢を描いている。
・昔、縁側に近所の人が集まったようなところを作らないと、今の日本はダメになるぞと思っている。

 

・私自身、当事者団体から出発して、引きこもりの青年たちの支援事業ということで市民団体として活動してきているが、マンションのサロン作りのように、今また地域に戻っていっている。地域に戻ることによって市民団体自身が成長し広がりを持っている。
・そういった縦割りの中における横のネット作りに一番必要なのが、市民自身のニーズから出発しているその大きなエネルギーだと思う。
・ぜひ男性にも参加していただきたい。

 

・団塊の世代に期待することは、ご自身の豊かな自然の体験を思い出し、ぜひ再び川に戻っていただきたい。そして、それを次世代の子どもたちに伝えて欲しい。
・大和っ子にとって、大和の川が彼らの原風景になっていく。そこを育てるための知恵や力を貸していただけたらと思う。

 

・日本には「風土」という言葉がある。今回パネルディスカッションに参加した4人は大和市民なので「土」の人。私は多摩ニュータウンからやってきた「風」の人。ワンパターンになって澱んでしまったとき、「風」の人が風を吹かせて「土」の人のお役に立てるのではないかと考えている。
・そして「風」の人も吹かれて、大和という「土」の人からのお土産を持って帰っていく。ちゃんと自分の手元に何らかの話がもたらされるというのは社会資本を集める一つの手法だと思う。
・人手不足について。やれる人が志願してやるのがボランティア活動。要するに「志願兵」。無理やりやらされるのは「徴兵制」とでもいうのか。志願兵であるボランティアが徴兵との狭間を埋めていく。足し算で埋めていく関係ができればいい。
・最近、インターンシップという形で若い人も集まってきている。就職活動のときに、インターンシップの経験を証明できれば、いい会社に入れるかもしれない。それを支援することで、また人が集まってきそうにも思う。
・場所について。小学校がある。保育園、幼稚園もある。地域と交流しなければいけないという時代に行政にも理解できるように話をする。そうしてスペースをとってもらうことができるのではないか。
・本邦初公開。電鉄会社と連携しようという企画を持ち込んでいる。人口減少が進めば、電鉄会社がつぶれるという話をし、地域沿線活性化事業をしないかという話を持っていった。それが動きつつある。
・マーケティング戦略というように言ったら、それが受けた。要するに、ビジネスマンを巻き込むには、ビジネスマンが喜ぶような話をして、そしてその努力をする。そうすると説得力を持つ。

 

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