大和市民活動センター

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★第51回連続共育セミナー

「今どきの子育て、親事情」
  〜孤立しない子育てのために〜

 

2012年3月23日(金)16:00〜18:00に行われた連続共育セミナーの内容(概要)をお伝えします。

 

お話:清水三和子さん(大和さく里親会 会長)

社会的養護を目的とし、虐待、母親の入院、経済的困窮等で保護を受ける子どもの養育、又施設の子ども達への家庭体験などを使命として短期、長期に養育をします。研修、会員の交流・啓発などをして活動の資質向上に努力をしています。「大和さくら里親会」会長、県里親会理事の清水さんは、相模原でも3期会長を務め、虐待・知的障害・若年妊娠出産・放置など乳児から思春期までの子どもたち40人以上の子どもたちの社会的養護に関わっています。

 

 

お話:永井圭子さん( NPO法人ワーカーズ・コレクティブチャイルドケア  理事長)

「子どもたちがたくさんの大人に可愛がられてゆったりと育つことができるように、親だけに子育てを負わせないで周りが支えていかれるように、自分の経験と時間を少しひとのために使うことで次代を担うこどもたちが健やかに育ってくれることを願って活動します。」 大和市ファミリーサポートセンター(ファミサポ)事業を受託し、またファミサポで受けられない人たちへのサポートにはチャイルドケアの独自事業である“子育てサポート”で対応しています。会長の永井さんは会員をまとめながら、お子さんの送迎・預かり、産後の家事支援などに大忙しの毎日です。

 

内容

第1部 

 

大和さくら里親会会長 清水さんのお話

 

(はじめに)
日本では、戦争で孤児となった子どもを引き取って育てた「里親」がいました。現在は里親が預かる子どもたちの 99 %は親がいて施設で生活しており、施設はすでにいっぱいの状態です。このような子どもたちがたくさんいることを知ってほしいと思います。

 

(東日本大震災に際して)
里親たちに震災孤児をどのくらい預かれるかどうかの調査があり、私たちもできる限り応えようとしました。しかし、被災地では、遠くに子どもたちを手放すのはかわいそうだという気持ちがあり、親族が引取っているようです。

 

(虐待はなぜ多い)
児童相談所における虐待の相談対応件数は増加の一途をたどっており、大和市でも増えています。なぜかと考えると、お母さんになりきれないお母さんが増えているように感じます。お母さんたちを支える為にも、例えば、お産の時に一週間子どもを預けられたりするような里親さんが増えてくれるといいなと思います。また、助けてくれるところが知られていないので、もっと情報網ができればいいと思います。


(里親が子どもを預かること)
里親制度の中に「 3 日里親」と呼ばれるているものがあります。施設で育つ子どもたちは、家庭での経験が全くありません。家庭では残り物にラップを掛けて取っておくことは普通のことですが、施設ではそういうことがありませんから、里親のところに来た子どもはラップが面白くて、何から何までラップをして遊んだりしていました。また、施設では消灯は寮母さんがしてくれるので部屋の電気を消すということも知りません。そして、家に帰って「おかえりなさい」と言われたり、言ったりすることも初めてのことなので嬉しくて何度もやってみたりします。 18 歳になって自立する前に、里親のもとで家庭での生活体験をすることはとても重要なことなのです。

 

虐待の中では、実父、実母による性暴力被害の子どもも多く、安全な場所に保護された後も精神的に苦しみますが、 18 歳を過ぎてしまうと頼るところがなくなります。このような子どもたちが信じられる大人と出会えることが大切でで、何かあった時に相談できる場所、「ただいま」と言える場所に里親がなっています。

 

(おわりに)
娘が 3 歳の頃から始めて 30 年間、 50 人の子どもたちを預かってきて、 1 人とは養子縁組をしました。大和市には外国籍の人が多く、日本語のわからない子どもたちを緊急に預かることもあります。そして、施設の子どもたちは難しいものを持っている子どもが多いですが、子どもたちと出会えたことで生まれた喜びも本当に大きかったです。大和市の里親は今度 1 組増えて 12 組になります。ぜひ大和市で里親がもっと増えてほしいと思います。

 

 

 

NPO法人ワーカーズ・コレクティブチャイルドケア理事長 永井さんのお話

 

(チャイルドケアについて)
2000 年頃、虐待はニュースになっていました。子どもは思い通りにはならない…、お父さん、お母さんを助けることができないか…、働くお母さんたちの支援もしたい…と、チャイルドケアを立ちあげました。最初のころはあまり依頼も来ませんでしたが、少しずつ実績ができてきて大和市との協働事業にもなり、大和市の養育支援事業の委託先になりました。

 

(養育支援)
虐待家庭の訪問では、毎回必要な方のところに支援に入りますが、暴力よりネグレクティブなケースが多いです。市や児童相談所が訪問しても玄関を開けてもらえない場合がありますが、家事のお手伝いや保育園のお迎えなどを通じて家庭に入り、親子が孤立しないように細い糸となっています。

 

支援をしている家庭では、お母さんが精神疾患で養育できないというケースも多いです。出産後の場合は毎日行って赤ちゃんを沐浴させます。病院で出産した後、行く先がないお母さんの場合は警察が介入して子どもを保護していきます。そんな時は「家庭で育ててあげたいな」と思いますが、家庭より施設にいた方が幸せなんじゃないかと思われるケースもあります。

 

出産後の時期に親を頼れないお母さんもいます。最も大変な時期に、行って重いお湯を汲んで沐浴のお手伝いをしてあげることがお母さんの助けになります。虐待には当てはまらないけれど、それに近いような状態になっていたり、ボーダーライン上にいる家庭はたくさんあります。お父さんやお母さんたちは、困った時にはどこに行ったらいいのでしょう?軽いことから重たい依頼まで抱えていて、苦しいお母さんから頼られると私たちもいっぱいいっぱいになるのですが、苦しいお母さんに共感し、どうしたらいいのか考えていくことが大切です。昼間支援に入ることで、夜だけだったら子どもと過ごせるというお母さんもいます。

 

(事業について)
2011 年 10 月から大和市でファミリーサポートセンター事業が始まり、チャイルドケアが事業委託を受け、これまでボランティアで行なっていた事務局にも運営費がでるようになりました。ただ、ファミリーサポート事業では3ヶ月未満の子はサポートの対象になりません。また、大和市外の方でも厳しい状況にある人はいます。このような方はチャイルドケアの自主事業として支援を行なっています。本当に支援が必要なのは出産後に実家に帰れないなど親に頼れない人であり、また、子どもが 3 ヶ月未満の時に関わりができると信頼関係も築きやすいのです。

 

 

 

(第 2 部)トーク

(永井さん)現在支援会員は 100 名程ですが、ちょっとした空いた時間でも地域の多くのみなさんにやっていただけたらと思います。

 

(清水さん)大和市のチャイルドケアのような形で支援をしてくれるのは、全国でも珍しいと児童相談所で聞きました。市とチャイルドケアはすごく良い連携をされていると思います。その結果として、緊急里親の要請が減ったのかなと思います。昨年は 1 人もいませんでした。また、精神障害や知的障害のお母さんも多いですね。  

 

(永井さん)お母さん、そしてそのお母さんも障害があるという場合もあります。全く違うケースとして、養育支援として公園デビューを手伝ったこともあります。お母さん自身が、お母さんたちの輪の中に入っていくことにすごく気を使うんですね。

 

(清水さん)私も公園デビューに失敗したという家庭の子を一度預かったことがあります。今は情報がありすぎることもかえって大変なのかもしれません。自分の娘が出産した時ですが、本に1ヶ月分の離乳食メニューがのっていて、離乳食をつくるのにもお祝いですごいセットをもらったりするんです。真面目な人ほどきちんとやろうとして辛くなってしまうかもと思いました。

 

(永井さん)今は近所の人には来てもらいたくないという人がいて、その気持ちは理解できますが、やはり近所の人同志でできるといいです。私は「近ければ近いほどいいんですよ」と言っています。支援をしてくれる人は地域にいくらいてもいい、いくらいても足りないくらいです。

 

 

 

 

 

 

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