★第107回共育セミナー
伊知地るみさん |
「第107回共育セミナー子どもも大人もともに育ちあう場づくりの大切さをみんなで考えてみませんか!」
スピーカーにNPO法人さくらの森・親子サポートネットの伊知地るみ理事長をお招きして、「こどもも大人もともに育ちあう場づくり」の大切さをお話しいただきました。
特に、「場」づくりのためには、資金、人材、拠点づくりなど様々な課題がありましたが、それを知恵と工夫で乗り越えて、認可保育園を設立されたお話しには、そのパワーと行動力に驚きと敬意を表する想いでした。
このセミナーを企画したきっかけは、こども家庭庁が発足して1年、さまざまな子育ての政策が進められていますが、子どもの安全な見守りや地域での助け合い活動、また貧困家庭の子ども達への支援対策が十分でない実情があったからです。
このような状況の中で、NPO法人さくらの森・親子サポートネットが、地域コミュニティを大切にした子育て支援を行って成果を上げていましたので、セミナーのスピーカー(講師)をお願いしました。
前半のトークセッションでは、すべての子育て世帯を地域で応援できる保育園として、「一時預かり保育」の取り組み、子どもが一人でも来られる「わにわに食堂(こども食堂)」、就学前の子どもと保護者が、ゆっくり・のんびりできる「親子のひろばわにわに」などの事業が紹介されました。
さらに、「60歳からの働き場づくり」として、保育園運営の経験者が長く働ける職場づくりや、地域のみなさんが集まる多世代の居場所の「わにわにサロン」など、その活動は非常に多岐に渡っていました。
このような活動が広がって「場」が増えていくことで、@出会いが増えれば、必要なサポートに繋げられる。Aいろいろな相談ができる関係が築ける。Bみんなと育ち合うことで、主体的に動く楽しさ知ることができる。
以上のように、地域に顔見知りが沢山できることで、子育てに必要な環境がつくられて行くことが、具体的にわかりました。こどもも大人もともに育ちあい、そしてみんなが寄り添って、ホッとできる「場」づくりて、素敵な活動だと感じました。 (白井 博)
当日の伊知地さんのパワーポイント資料から2枚を紙上掲載しました。 地域に顔の見える関係を築き、関係をひろげて、多くの人の働きたい 場所にもなってきたことにも暖かさを感じました。個人的には、ゲスト スピーカーのお話が聞けて飲んで、食べて、お話ができるという 「わにわにサロン」に一度おじゃましたいと思います。(F) |
後半のワークショップで、市民交流スペースで始めた、「市民交流カフェ(基本的に第1土曜日、第3水曜日の午後3時から5時30分まで開催。直近の予定は1Pに記載しています)の話が出て、意見交換になった。「市民交流カフェの存在をもっと宣伝した方がいいのでは」という意見がでたが、この日のスピーカーの伊知地さんは、「1か所の居場所がおおぜいで盛況でも、そこに来るのは周辺の子どもたち」という趣旨の発言をしてくれたと思う。大切なことだと思った。
当センターの市民交流カフェも5月27日のプレオープンを含めて6日間開店したが、予想以上に反響があって、小学生の常連さんも増えてきた。先日は、子どもたちの「きょうはカフェの日だから飲み物持って来てないよ」というひそひそ話も聞こえてきた。不定期に来てくれる「大和南京玉すだれ&ジャグリングクラブ」の皆さんが皿回しを子どもたちに教えてくれる。子どもたちのマイブームになりそう。中高生にもカフェを利用してもらいたいものだが、そう簡単に心地よい場所にならないもの。のんびりいきたい。そして、市内各所にいろんな居場所ができますように。(F)
編集・文責:船越 英一 イラスト:望月 則男