★第53回連続共育セミナー
「もしもの時 本当に必要なものは?」
〜災害時に役立つ知恵と物〜
2012年6月26日(火)15:00〜17:00に行われた連続共育セミナーの内容(概要)をお伝えします。
お話:小宮山利恵子さん(「食のアトリエ」)
「食のアトリエ」メンバー。「Shoku街アドバイザー」として生活改善・Quality of lifeを目指して大和市内で活動中。
内容
第1部
(もしも災害が起こったら)
地震、
大雨、
津波、
もしものことが起きてしまったら…? 自分が避難できるところにいるか、いないか、どういう状況で災害に遭うかはわかりません。でも、命が助かったら自分に何ができるかを探してください。そのためには、普段から目の前にあるものが何に使えるか考えておくことが大事です。
(携帯用防災セットの例)
* 軽くてかさばらないもの *
住所録・小さいハサミ・常備薬・ボールペン・笛・非常用懐中電灯・皮膚洗浄綿・缶切り・マイ箸
ガム・マスク
* あったらいいもの *
ビニール袋・ラップフィルム
(避難所での心の満足)
避難所に食料があっても、生命を維持するだけでは健康は保てません。心身共に健康でいるためには、心の満足が必要です。
自分から周りの人に声をかけてください。そうすると自分が強くなれて、自分が他の人に何をしたらいいか考えられます。人に声をかけると力が湧いて知恵も浮かびます。これが心の満足につながります。
避難所で一番最初に欲しいものは緑茶です。ビタミンがあり、口腔を清潔にし、気持ちをホッとさせる力があります。お茶も心の満足につながります。
(避難所での身体の満足)
女性は食欲の出る人、落ちる人がいますが、大抵は食欲が落ちていくようです。災害時でも食べなれたものでないと食欲は続きません。また、おにぎりなどの糖類ばかりでもだんだん元気がなくなっていきます。タンパク質、ビタミンもきちんと摂れるよう、栄養のバランスのとれた非常食を用意しておくことが大切です。東日本大震災で、ある避難所に白菜がたくさん届きました。これを塩漬けにしたところ、おにぎりと合わせてとても喜ばれたそうです。
(食料・備蓄品の例)
おかゆ(レトルト)・アルファ米・パンの缶詰 ・・・主食
缶詰(蒸し豆・ゆであずき・マグロ・鮭・さんま・焼きとり・なめたけ)・・・タンパク質
カットわかめ・削り節・切干大根・梅干し・味付けゴマ・昆布茶・スキムミルク・加藤練乳
塩・コショウ・油・スープの素・砂糖
水・割りばし・アルミカップ
手作り保存食(漬物・ドレッシング)
食べながら用意していきましょう。
ゆであずきはタンパク質ですし、甘いものでホッとできます。切干大根は小さくて軽く、食物繊維で腸の健康を保てます。
(食のアトリエおすすめレシピ)
試食してみました。おいしいと好評でした。
・削り節+みそ+お湯→味噌汁
・ビニール袋の中で切干大根を水で戻し、スキムミルクをかけ、蒸し豆の缶詰と混ぜる
・わかめ+緑茶の茶葉+さくらえび→フードプロセッサーにかけてふりかけ
(東日本大震災、仙台では)
仙台の一番北の地域は市内で一番復旧が遅れました。復旧までにかかった時間は…
電気・・・10日
水・・・・・3週間
ガス・・・40日
この地域に住む人の経験談です。
・卓上コンロのカセットガスは、3本セット×5が必要
・単1・単2の電池が必要
・トイレ用にお風呂の水をためておくこと
・水が出るまで洗濯は我慢した方がいい
・ペットボトルは2リットル×10本が必要(水は我慢すればそのうちどこかからやってきます、とのこと)
第2部
(参加者の意見)
・東日本大震災の時、東京にいた。午後5時にはコンビニの棚から品物が消えていた。どこで被災するかが問題だと思った。一緒にいた知人が携帯の充電器を持っていたので助かった。
・ペットボトルタイプの携帯用ろ過装置が5000円くらいで売っているので用意すると良い。
・テレビで釣り用のベストのポケットに防災グッズを入れて、それを着て避難するというのを見た。登山ショップには女性用のベストも売っています。
・小さなマンホールの蓋に「トイレ」と書いてあり、災害時には囲いをしてトイレにするというものを見た。
・トイレの問題が切実になると思う。トイレパックを買っておいた方がいい。ホームセンターで128円で売っていました。
・ラジオがあってもいざという時にどこにしまったかわからない、電池がない、ということがないようにしたい。