★第69回連続共育セミナー
“気づき”“出会い”から“新たな活動”を! 〜まちづくりワークショップ(3回シリーズ)
第3回 パズルミーティング(累乗的対話手法)
2016年3月13日(土)13:30〜16:30に行われた連続共育セミナーの内容(概要)をお伝えします。
ファシリテーター:沼田真一さん (ソーシャル・プランナー)
参加者の提案による議題をテーマに 学校の時間割のような表をつくり、希望する分科会に 何回か参加できる「パズルミーティング」を行います。
内容
【アイスブレイク】「私のまち」
それぞれが自分の住むまちの地図を作り、それをもとに自己紹介をします。
A4用紙の真ん中に家のマークが書いてあります。ファシリテーターの沼田さんが「最寄駅を書いてください」と指示を出し、それぞれ家のまわりに書きこんでいきます。「山」「川」「学校」「郵便局」「桜」「友人」「工場」「スーパーマーケット」「公園」など。この地図を基に、テーブルごとに自分の住むまちを順番に紹介して「自己紹介」をしました。
【分科会のテーマ提案】
1.参加者同士で議論したいテーマがある人は、紙にテーマを書きます。書けた人から順番にみなさんの前で提案していきます。
2.書いた紙を、時間割の中で好きなコマを選んで貼っていきます。今回は2時限制、全部で7つのテーマが提案されました。
3.自分が参加したいテーマを選び、そのテーブルに移動します。
【パズルミーティング 1時限目】
テーマ
(テーブル 1) 本をテーマにした交流スペースづくり
(テーブル 2) 箸の持ち方
(テーブル 3) 子供が住みやすいまちづくり
(テーブル 4) 反戦と反・疎開
4つのテーマに分かれて議論を開始しました。各テーブル1枚の模造紙に、話し合われた内容をまとめます。
参加者は途中で別のテーブルに移動することもできます。リラックスした雰囲気で自由に語り合えるよう、参加者のみなさまには簡単なお茶菓子をお配りし、会場にはドリンクコーナーを設けました。登録団体の方が差し入れしてくださった、手作りのクッキーも並びました。特に参加したいテーマがない場合はドリンクコーナーでお茶を飲むのも自由という、ゆったりとしたワークショップにしました。
【パズルミーティング 2時限目】
テーマ
(テーブル 1) 今日の晩ごはん何を食べようか決まらない人たちと、ごはんをみんなで作って食べる楽しい場所を作りたい
(テーブル 2) 文化創造拠点「文化施設」の活用
(テーブル 3) 高齢者、一人暮らしの人が集まる場所づくり
【発表】
テーブルごとにまとめた、模造紙が窓辺に貼り出されています。そのまわりに参加者が椅子を持って移動し、 テーマの提案者が順番にテーブルで話し合われた内容や感想を発表し、分科会の内容を全体で共有しました。
(終わりに)
7つのテーマで行われたパズルミーティングは、各テーブルごとに熱心にテーマを話し合うことができました。テーブルからテーブルへの移動もOKでしたが、話し合いが始まると惹きこまれてしまうせいか、移動する方はいらっしゃいませんでした。1つのテーマを6〜7名で話し合うと、次から次へと意見やアイデアが出てくるので時間が足りないようでした。自分の興味のあるテーマに自由に参加できるところも良かったのではないでしょうか。結論というものはありませんが、提案者にとってテーマを深め、発展させるきっかけになり、テーブルの参加者にとっては自分の住むまちにある課題や「テーマ」を知ることで「まち」を振り返るきっかけになったのではないかと思います。
3回の「まちづくりワークショップ」ではファシリテーター沼田さんのオリジナルの手法を体験し、学ぶことができました。それぞれの手法の共通点は、リラックスして参加することができること、参加者一人ひとりが発言しやすいこと、それを他の参加者と分かち合っていくことができるシステムになっていることであり、そこに大きな特長があったと思います。ぜひ、今後の話し合いの場面などで活かしていただかればと思います。