大和市民活動センター


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★第73回連続共育セミナー

『薬と薬局との上手な付き合い方』

第1回  「薬との上手な付き合い方」〜薬の基礎知識〜

 

広報用チラシ(PDF)

2016年9月17日(土)14:00〜16:00に行われた連続共育セミナーの内容(概要)をお伝えします。

 

お話:岡ア久代さん (薬剤師)
   井上芳子さん (薬剤師)

熊本地震災害の支援に行った体験から、カルテが失われた時にお薬手帳が大きな役割を発揮した例、薬の服用や保管、ジェネリック薬品について等、お話しいただきます。

 

 

内容

【はじめに】
薬は日々開発されているので、薬剤師も日々勉強しなくてはなりません。学校で習ったことはもう古くなってしまって使えないのです。薬局に来店される患者さんと話すことが好きなので、楽しく仕事をしています。

 

 

【薬の基礎知識&豆知識】 
・ドラッグストアの市販薬にはいろいろな成分が入っています。
・処方薬は個人に合わせたオーダーメイドの薬です。
・処方箋はもらってから4日以内が有効です。FAXでも受付けしています。また、スマホで写真を撮って送る(アプリが必要)などの方法もありますので、4日以内に薬局へ送りましょう。小さいお子さんの薬はすりつぶすなど時間がかかることもあり、先に処方箋を送っておくと薬局で待つ時間が短くなります。
・施設や在宅の患者さんへ薬をお届けするサービスもあります。
・薬の処方は土曜日の午後1時過ぎと、休日は料金がかかります。3割負担の方で40円位でしょうか。

 

 

【お薬手帳について】      
・調剤報酬改定により2016年4月からお薬手帳を利用すると3割負担の方で30〜40円程、自己負担額が減額されることになりました。同じ薬局で6か月以内の場合です。
・お薬手帳には市販薬、サプリメント、検査の値、アレルギー情報、副作用、既往歴なども記入しましょう。また、医師、薬剤師に質問したいことも書いておくと良いです。薬剤師はこれを見て重複している薬はないかなど確認しています。
・お薬手帳は1人1冊持ちましょう。

 

 

【災害時におけるお薬手帳】
4月に発生した熊本地震では、薬剤師会も対策本部を作って対応しました。災害時には病院のカルテもなく、医師も服用薬がわからなくてはどうにもできなくなります。お薬手帳を持っていて服用薬がわかれば、同じ働きをする別の薬に置き換えることもでき、その記録が後で役立ちます。複数の薬を組み合わせて症状が落ち着いているということもあり、それがわからなくなると患者さんはとても不安になります。また、既往歴の記録も重要です。記録(お薬手帳)があれば全く困らないと ころが、ないと非常に大変です。混乱していて、疲れている中、診療時間も長くなってしまいます。

(質問1)災害時用の薬は何日分用意しておけば良いでしょうか。
(答え1)乾燥剤と一緒に1週間分を缶に入れて用意しておきましょう。
(質問2)薬の期限はどのくらいでしょうか。
(答え2)だいたい1〜2年はもちます。

 

【服用のタイミング】
・食前・・・ 20〜30分前
・食後・・・食事の後20〜30分以内
 (食べ物と一緒のほうが吸収が良いものがあります。油に溶けやすいものなどは、脂質と一緒の方が吸収が良くなります。胃に負担がかかる薬もあります。食べられない時はクッキー1枚でも食べると、食事をした時と同じ状態を作り出すことができます)
・就寝前・・・寝る直前から30分くらい前
・頓服・・・発作時、症状のひどい時

【薬を正しく服用してもらうために薬局がしていること】
・残薬確認・・・残っている薬を全部持ってきてください。「なぜ」残薬が多くなってしまうのか検討します。
・一包化(いっぽうか)・・・一度に飲む薬を一包にまとめ、「日付」「朝食後」など印刷しておくことができます。「病院名」「名前」も入れられます。
・粉砕・・・錠剤を粉にします。
・カレンダー・・・カレンダーに仕分けしておきます(個人がすること)。

 

【正しい服用のしかた】
・タイミング・・・決められた時間帯に服用しましょう。「今日の血圧は低いから飲むのをやめておく」など自分で調節してはいけません。薬を飲んでいて血圧が低い日が続くという場合は、医師に相談しましょう。
・量・・・薬の量を自分で調節するのはやめましょう。
・方法・・・コップ1杯の水で飲みましょう。これが吸収に必要な量です。水が少ないと食道にくっついてしまったりします。胃に薬を送りこむため、上半身を起こして、水をしっかり飲みましょう。
・期間・・・勝手に飲むのをやめてはいけません。医師の指示に従いましょう。

 

【薬の保管方法】
・乾燥剤を一緒に缶に入れて保管しましょう。
・冷蔵保存の薬は野菜室か、ドアポケットに入れましょう。
・屋外は温度の変化が激しいので、冬でも外に置くのはやめましょう。  
・小さいお子さんのいる家庭では、薬を捨てるときはシートから出して紙などに包んで捨てましょう。誤食を防ぐためです。
・年に1度は薬箱の中を整理しましょう。


(質問3)同じ鎮痛薬を使い続けると効きにくくなるというのは本当でしょうか。
(答え3)鎮痛薬や睡眠薬は、同じ薬を継続すると効かなくなります。一度他の薬(成分が違うもの)に変えてみましょう。その後、以前の薬に戻すとまた効くようになります。      


 

(終わりに)

お薬手帳の重要性を認識するとともに、知っているようで知らなかったり、忘れてしまっていた薬の服用の基本知識などを教えていただくことができました。

 

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