★第87回連続共育セミナー
たかが箸、されど箸の箸学
「祝箸」
〜正月祝箸の話と折形(おりがた)体験〜
講師:礼法講師・箸文学講師 平沼 芳彩
(NPO法人 みんなのお箸プロジェクト)
「さあ、漢字で “はし“ を書いてみましょう!」…箸
「草だったっけ…竹だったっけ…?」あれ!点がある…
「大晦日には何をしなくてはいけませんか? あなた!
“家長”でしょう!」初めから謎かけの様な“粋”な話。
「日本の箸文化」の一端を話されましたが、日頃の習慣や作法を何と知らずにやっている事か…次々と飛び出す
楽しい話題に身を乗り出して聞いていました。
「祝箸」体験に入る前に、箸・割り箸の歴史や種類を
少し知りました。話を聞く程に奥深い“箸文化”を覗いている様な気になってきます。綺麗な大島紬を着こなした平沼講師が、祝箸の素材 “白木”柳を(家内喜)と書く
様子などは“粋な芳彩(ほうさい)先生”のイメージぴったりです。
割り箸も6種類が並べられました。
よく見るのは「元禄箸」かな?
茶人「利休」の名をとったリキュウ箸は、「休んじゃ困りますね!」
末久しくの縁起を担いで “利久箸”(両端が細くなった箸、両口箸)。
祝い箸も両口ですが、どのように使いますか?
早速、色々な意見がありました。「食べた方は他人に失礼だから、使っていない方を取り箸に!」
「片方が折れてももう一方!」「高級な箸に見えるから」「子どもに歯周菌が移らない様…」「芋を突っつく時!」
さて何でしょう? もう一方は “神様”用「神人共食」
続く日本の伝統文化「折形」体験。ツルの箸置きと箸袋を作りました。箸を置く“ツル”は上手く羽を開いて 準備ができたと思ったら、難関は “箸袋”…をキレイに整える
「みずひき」です。講師の指導よろしく、いざ自分でやると、あの整然とした品のあるカーブ等ほど遠い “捻り”と“折れ”を生じて全然まとまらない。大晦日どうしよう!
「知らないことを知る楽しさ…知っていることの意味を知る楽しさ…知っている意味の由来・歴史を知る楽しさ…」本当に為になる参加者みんなで楽しめた「共育セミナー」でした。箸文化から始まって、その“持ち方、使い方”にも
繋がりますし、日本独特の“風呂敷”なども上手く使えたらと思いました。
飽食の時代、贅沢に酔う多くの人々の半面、後を絶たない子供たちの飢餓社会も存在するのです。
「たかが箸、されど箸!」どの文化をとっても日本人って素晴らしいな〜と思いました。