★第88回連続共育セミナー
知っていますか?
スペシャルオリンピックス
〜パラリンピック、デフリンピック、そして“スペシャルオリンピックス”の違いは〜
講師:杉下 由輝
(認定NPO法人 スペシャルオリンピックス日本・神奈川理事)
パラリンピック、デフリンピック、スペシャルオリンピックス(以下SO)の違いは、パラリンピックは身体障がい者のためのスポーツ、デフリンピックは聴覚障がい者のためのスポーツ、SOは知的障がい者のためのスポーツ、それぞれの障がい特性に分けてルールを作り、スポーツをしています。オリンピックという名前が使われるのはこの3団体だけが認められています。
●目的と手段 インクルーシブ社会の実現
健常者・障がい者・子供・お年寄りや肌の色や国籍関係なくみんなごちゃ混ぜの社会の実現を目指し、その手段としてSOのスポーツをみんな一緒にやりましょう。
●95%
講演をする際、色々な人に声を掛けますが、皆さんパラリンピックは知っているけど、SOは知らない。
アメリカ人に聞くと95%の人が知っていると答えます。
日本人に聞くと95%の人が知らないと答えます。
知らない人を95%→94%→93%と少しずつ減らしていき、みんなが100%知っているようになれば「インクルーシブ社会が本当に実現するのではないか」と願いながら話をしています。
●なぜ、スペシャルオリンピックスは複数形の名称なの?
SOも4年に1回世界大会があり、全国大会もありますが大会が目的ではなく、日ごろの成果を発表する一つの大会であって、日常的に運動ができる機会をたくさん作ろうというのが目的。そのためSOを複数形にしています。
●アスリートとは
活動に参加する知的障がいのある人達を“アスリート”と呼んでいます。
●SOが大切にしている事
昨日の自分に今日勝つこと、世界のナンバーワンを決めるのではなく、世界のオンリーワンを決める大会なので、「誰に勝った、負けた」ではなく、自分に勝てるかどうかがすごく大切。昨日の自分より一歩でも半歩でも成長した自分というのは金メダル以上の輝きを放ちますよねというのがSOの理念。
●真の勝利者の定義
自分の目標に向かって、勇気をもって挑戦し途中で諦めず、ゴールまでベストを尽くした者が真の勝利者です。
●グッジョブは世界共通
支援を難しく考えるのではなく、「グッジョブ」一つで「やったー」「うれしい」など遠くからでも応援することができます。いろんな大会など、見る機会があった時に覚えておいてください。